シアタス調布で「ザ・フラッシュ」を観てきました。
フラッシュ役のエズラ・ミラーがしっちゃかめっちゃかのプライベートをぶちかまして公開すら危ぶまれたこの映画…ムダにならなくてホントによかった。でもスタートダッシュでつまづいて大コケだそうですねえ。映画の公開される時は主演俳優が大いにPRするもんですが、エズラはできない。同じ穴のムジナになりたくないのか、他の出演者もやらない。当然日本など海外でもやらなかったので、作品が周知されないのは当然です。
でも面白くないってことはない。むしろ私くらいの年代の人には観てて「ああっ!」と声が出るほどのシーンが炸裂でして。
そいでね〜
バットマンがいいこと言うのよ〜
「傷をなかったことにするべきではない、その傷があるから今の私たちがある」
バットマンはフラッシュと同じく両親を殺害された過去があるので、その辛さがあってこその今の彼らなのですよ。考え方や行動はその人間そのものですからね。
とすれば、エズラも過去にとらわれず前向きに…って言ってもエズラは加害者側、しかもシモ関係の問題や暴力ときては観てる方もキツい。
エズラは美しく、オペラも歌えて、演技力といったら恐ろしいくらいのもの。「少年は残酷な弓を射る」を10年くらい前かな?観てすごい子がいるもんだなと唸ったものです。あのティルダ・スウィントンを向こうに回して一歩も譲らなかったよね〜。
今作は2人の自分を演じ分けていて、まあすごいったらないんですよ。まるで別人格みたい。
これからエズラはどうなるんだろう。俳優は星の数ほどいるけれど、これだけの才能を持った人は少ない。裁判もあるし、薬物の問題もある。しばらくはインディペンデントでも難しいだろう。第二のシャイア・ラブーフになっちゃうのかな…