散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

グランド・ブダペスト・ホテル ☆☆☆☆☆

Image ヒューマントラストシネマ渋谷で「グランド・ブダペスト・ホテル」を観てきました。ここの映画館初めてなんですが、この映画を見逃していたところやってるし、座席指定も出来るんで来てみたところ…スクリーンちっちゃ∑(゚Д゚)ウチのホームシアターのスクリーンと同じくらい?いくら一番小さいシアターだって言ってもこりゃ小さいわ…[E:down]私は最後列だから9列目なんですが、これでは映画館に来た意味あんまりないかなあ。今度来る時は気をつけようっと。 1968年。ある作家が訪れたさびれたグランド・ブダペスト・ホテル。オーナーは元難民で、なぜか従業員用の部屋に宿泊するという。興味を持った作家は、オーナーと食事をしながら過去の話を聞く… と書いたらなんだか静かな叙情的映画な感じですが、とんでもない!スクリューボールコメディです。いや、スクリューボール・ブラック・ミステリー・コメディ…?公開からもう2ヶ月以上経過し、DVDもすでに発売されているのにもかかわらず、ミニシアターとは言えいまだ満席になるほどの人気を誇るこの作品、喜怒哀楽全ての感情を1本に詰め込んで。 Image 豪華なキャストにもまたびっくり。若き日の作家はジュード・ロウコンシェルジュは名前を言ってはならないあの人・レイフ・ファインズ。マダムDはティルダ・スウィントン。その執事が潜水服は蝶の夢を見るで私をノックアウトしたマチュー・アマルリック、マダムDの息子がエイドリアン・ブロディ、弁護士が古くはザ・フライで知的なセクシーさで女子大生だった私の目をハート型にしたジェフ・ゴールドブラム、今回は殺人者なのに「グリーンゴブリンちゃーん♪」とは歌っていないウィレム・デフォー、警官はエドワード・ノートンビル・マーレイも出てる。書ききれないよ[E:annoy]いったい、映画何本分? それと特筆すべきはアレクサンドル・デスプラの音楽が素晴らしいことでしょう。プログラム買って見てみたら、なんと先日のGODZILLAの音楽もこの人なのね!GODZILLAのも迫力満点かつスリリングな曲で感心してましたが、うーん天才!どこの世界かといえば東欧〜ロシアの雰囲気だけど、いろいろな地方の楽器…バラライカ(ロシア)やシンバロム(ハンガリー)アルプホルン(スイス)など…を多用することで聞いたことのない雰囲気を醸し出し、舞台の架空の国がどの辺りなのかが想像出来るような出来ないような不思議な気分を盛り立てますね。楽しい曲だけどどこか寂し気だったりするのも主題とピッタリ合っている。 エンドロールに流れる曲、ロシア民謡カマリンスカヤと彼のアレンジによる「Moon Shine」は帰らずちゃんと聞いて帰った方がいいですよ!思わず終わった瞬間、拍手しそうになっちゃった[E:coldsweats01]画面の端で踊るかわいいコサックちゃんとともに楽しめること請け合い、映画の満足感にさらに爽快感をプラスして、「ああ、いい映画観た!楽しかったあ」と足取り軽く劇場を後にすることが出来るでしょう。 あれ?音楽の話ばっか書いちゃったけど、本編も笑い、怒り、泣き、驚きと大変忙しいものとなっておりまして、この楽しさを味わわないテはないですよ。特にクライマックスの追っかけっこは「本気[E:sign02]」と思わずゲラゲラ笑い出す有様。超オススメです[E:sign03] 最後になりましたが、エンドロールで「シュテファン・ツヴァイクにインスパイアされた」と出ていましたね。私たちの世代だと、池田理代子先生が「ベルばら」の参考にしたのが彼の「マリー・アントワネット」だと言うことで有名です。もちろんわたしも持ってます。アンダーソン監督はツヴァイクのいろいろな著作を読んでこの映画を作ったそうですが、もっとツヴァイクの作品に触れていればまた違った楽しみ方も出来たのかもしれないですね。 さ、Amazonでオシポフ国立ロシア民族オーケストラの「バラライカの饗宴」探さなきゃ!