散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

ボヘミアン・ラプソディ

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TOHOシネマズ新宿で「ボヘミアン・ラプソディ」を観てきました。 この映画は何としてもドルビーアトモス&TCXかIMAXで観たかったのですが来週の木曜日までなので慌てて観に来たのです。もっと長く大画面上映するべき。ついでに言えば、一緒に歌ったり踊ったり出来る上映会を1日1回するべき。

そしてプレミアシート予約しておいて大正解でした。声を出したり踊る代わりに口パクで歌ったり隣近所に見えたり響いたりしないようそーっと動いたり出来たので(^_^;)じっとしてるなんて無理だよ~。そんで思いっきり泣けたし(T_T)

空港で荷物係として働くペルシャ系インド人のファルーク・バルサラ。彼がのちにフレディ・マーキュリーとして世界中の人に感動を与えることになると誰が知っていただろう…

私のiPhoneには…というかレコードの時代はカセットテープ、ポータブルCDの時代にはCD、iPodの時も今もアルバムの音楽データとしてずっと一緒にいるのはマイケル・ジャクソンとプリンスとクイーンとデッドオアアライブ。もう30年以上も私とともにいてくれている人たちだ。マイケルが亡くなった時は「ついにこの時が来たか」、プリンスの時は「やっぱりか」とある程度覚悟していたものですが、フレディが亡くなった時はとても信じがたくなんだか何かを身体からむしりとられるような喪失感を感じました。その喪失感を癒すことなく四半世紀が過ぎ、今日観たこの映画で失ったピースを取り戻すことができたような気がします。

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ライブエイドは私が大学生の時で(と…トシが…)、バイトの都合で実家に帰れていなかった仲間と一緒にTVで観ました。夜っぴてお酒を飲んだり食べたり話したりしながらダラダラ観て、自分の好きなアーティストが出て来たら勝手に盛り上がる的な。記憶がすでに曖昧ですが、日本のミュージシャンが日本のスタジオで歌ったりするのを混ぜて放送していたような気がしますがどうだったかなあ。最後はWe are the worldで締めたと思います。みんなで歌ってごろ寝して…若かったなあ。言っときますけど無頼派な書き方してても全員女子ですよ。女子大なんで。

そのライブエイドの再現から始まった時、思い出が映像のようによみがえってきて、思わずググッと泣きそうになりました。まあその前に20世紀フォックスのファンファーレがブライアン・メイの演奏だというところですでに泣いてるわけだが。

MTVで「Break Free」が流行っててQueenのメンバーの女装に度肝を抜かれたこと、中学生の頃それまでに切れ切れに知っていた「ボヘミアン・ラプソディ」のパートが実は1曲だということを知ってびっくりしたこと。懐中電灯で鉄板のQueenごっこをしたこと。ソロアルバムを聞いて感動しながらもQueen解散しちゃうんじゃないかと心配したこと。

映画と曲が見事にリンクして、まるで予言を聞いているように思える。 実際にはAIDSを発症したのはライブエイドの数年後だということらしいけれど、これが映画的手法というもの。Queenがライブエイドで世界中の人を熱狂させた事実は変わらないのです。

性的嗜好、生まれた場所、人種、コンプレックス…フレディに、いや去って行ったマイケルやピートバーンズやプリンスにも、どうして「そんなものクソだ」と思うファンの愛が彼らに届かないのか…

ボヘミアンはフレディだ。この映画はある意味貴種流離譚、心地よい場所から離れて寄る辺なく彷徨い苦難を味わいしかし大きくなって帰ってくるという壮大な物語だ。そこに映画的演出があったとしても構わない。そんなことはフレディが命がけで得た大切なものを私たちに理解させるに余りにも小さい問題だから。 結構うるさい私らファン達がすんなりと映画の世界に没頭できるように、スタッフやキャスト達のものすごい隠れた努力を忘れてはいけませんね。本人の小さなクセやアクションを完コピした上での演技はさぞかし苦労したことでしょう。

でもさあ…あのブライアン・メイは…本物だよね⁉️ Queenの映画だという以前に、不遜な言い方ですが1つの映画としてかなり良くできた作品だと思います。悪いことは言わないから、サッサと劇場行ってきたまへ。観ないと後悔するよ。