スペインに行ってきました 2日目
マドリッドに遅い朝が来た。何せ日の出が8時過ぎなので、よくみんな仕事に行く気が出るなと。
さて今日はマドリッド市内観光の後、オプショナルツアーでトレドに行きますよ。
まず最初はスペイン広場。ここには、
マドリッドに住んだセルバンテスと、彼の代表作「ドン・キホーテ」の像があります。中学生の頃、「ドン・キホーテ」や「ダルタニアン」シリーズなど中世の小説のブームなぜかうちの学年で巻き起こり、競って読んだものですが、ドン・キホーテは何をやっても失敗するので可哀想で読むのが辛かった。まだコメディやアイロニーを理解するには未熟だったのだろうか。
マドリッドの王宮。と言っても現在の王族は住んでおらず郊外に住んでいるそうで、ここはもっぱら行事に使用されているそうです。
マドリッドの王宮はイスラム教徒により作られた要塞が基で、後にカスティーリャの王に陥落されると、
アルフォンソ11世(青池保子著「アルカサル・王宮」の主人公、ペドロ1世のお父さん。おかげでここら辺だけスペインの歴史に詳しい。)がコルテス(「ベルばら」の三部会のようなもの)を招集したり、フェリペ2世はここを首都としました。しかし、現在の王宮はこの当時のものではありません。この後火事となり、再建したのはフェリペ5世です。
そしてこの人がフェリペ5世。
セルバンテスが住んでいたアパート。ドアの隣りにそのことを書いたプレートがありました。
本来、スペイン語、英語、日本語で書かれるはずの案内板がスペイン語、スペイン語、日本語になっていました。
再びバスに乗っていよいよプラド美術館へ。ワクワクしています。
途中にある「ゼロメートル地点」。日本橋みたいな、「マドリッドから◯km」の起点…があるはずなんですが人が多すぎて全然見えない。
日本じゃ考えられないエステの広告。
ついにキタ━━━(゚∀゚).━━━!!!プラド美術館!
政治的にはイマイチだが当代きっての目利きだったフェリペ4世が集めてくれた美術品を中心とした美術館です。ありがとうフェリペ4世!おかげでベラスケスやゴヤ、フランドル画家やルーベンスなど目のご馳走でお腹いっぱい。
「ラス・メニーナス」の本物を観られるなんて!だってこの作品は、何処かに展示で貸し出されることはないとされているのです。ウィーンの美術史美術館で会ったマルガリータちゃん、また会ったね…と感無量[E:crying]
他にも思い入れの深い同じくベラスケス「ブレダの開戦」は、ヴィゴ・モーテンセンの「アラトリステ」を観てこの絵と同じ構図だと気づいた瞬間「本物も観たい!」と思ったものです。念じれば花開く。違うか。
ゴヤもたっぷり堪能。真面目と言うか意地悪と言うか、全く国王一家に対して美化を認めない(これで美化していたとすれば悲惨だ)描き方はひどいが、一家の人間性や関係が一目でわかってしまうのは流石です。私だったら汚いの描くの嫌だからテキトーに美化しちゃうなー。
「黒い絵」の代表作「我が子を食らうサトゥルヌス」意外に小さいけど、ものすごい不気味さと悲しみが襲ってきます。…食堂に掛けてあったって…ゲゲゲ〜…どうかしてる。
そして「着衣のマハ」と「裸のマハ」。よかったー、この娘人気者だから出張中だったらどうしようかと心配してました^_^;裸の方がちょっと小さいのね。
それにしても名画が多すぎて、ガイドさんについて行くその目の端に「あ、あれもじっくり…」「ああ、これもスルー?」と見逃した絵も多かったので、後の30分しかない自由時間では館内をダンナと走り回りました(^_^;)迷路みたいなんだもん、方向感覚が無くなって大変でした。ああ、あとせめて1時間でいいのに…と思いましたが、集合場所に行くとものすごく疲れている自分を発見。興奮しすぎてアドレナリンが出過ぎたんですな。
エルグレコ展があるようですが、時間なくて観られませんでした…生誕400年だそうです。ま、いいや、これからトレドでも観るし、プラドにもたっくさんあった。ぐにゃっと長い身体に青い顔。フェリペ2世が「キモッ!」って言ったの、ちとわかる。
お隣は天正少年使節団や支倉常長が訪れたサンヘロニモ教会。ここも時間なくて入れない[E:crying]
おひるごはんはなんじゃろな〜[E:heart01]お店のサービス、普通は赤ワインで作るところをカヴァで作ったサングリア。私でも美味しく飲める〜
イベリコ豚の生ハムメロン。デッカ!と驚くも美味しいんでみんなぺろり。
スペインの人って面白いね(^_^;)めっちゃ盛り上がりました。
ところがみなさんメロンの食べ過ぎでパエリア食べるのに苦労してました。当然私も…美味しかったんだけどなあ。
でもケーキは別腹なーのだ。
お腹いっぱい食べたあとは、マイバスでトレドに向かいます。
こんな景色ばっかり続きます。雨が少ないので畑が見あたらず、行けども行けどもオリーブばかり。そういえばウチの前のアパートに植えられてるオリーブ、誰も世話しないのに夏も枯れないなあ…って、私が見兼ねてお水あげてるっちゅうの!
で、ついにトレドに到着!ここが蜂起してペドロ1世が窮地に陥ったのだ!←暴走気味
ああ、王城が!ここにペドロ1世が(;´Д`)ハアハア
おお大聖堂!ここに王妃のブランシュ姫が(*゚∀゚)=3ハァハァ
アルカンタラ橋。捲土重来のペドロ1世が攻め立てて
(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ
落ち着け自分。ここはお手洗いをお借りした象嵌細工工房。高価なのは24金をふんだんに使っているそう。
エスカレーターに乗って高台を目指しますが、添乗員さんの「ここはスペインですので、全部エスカレーターが動くとは限りませんのでご了承くださいね〜」がうっすらこわい。
ラッキーな事に全部動きました!
石畳みが歩きにくい。足軽くグネリそう。
細い路地だらけでガイド無しでは絶対迷う。
トレドに住んでいたエルグレコの代表作のひとつ「オルガス伯の埋葬」があるサント・トメ教会で説明を受けます。これまたラッキーな事に貸し切り状態でした。添乗員さんの名調子に感動。
出たっ!ヴェネツィアに続く殺し屋第二弾!
とか言ってる間に大聖堂に着きました。
すばらしいバラ窓ですが、どうしてステンドグラスって上手く撮れないんだろう。
トレドには聖母降臨伝説があり、この端っこに写っている、
この箱の中の石の上にマリア様が降り立ったということで、この石を触りながら願い事をすると叶うという、ヨーロッパでも指折りのパワースポットなのだそう。当然力を込めて祈ってきましたが、願い事は心に秘めねばなりません。
宝物室にある豪華な冠と、
日本でお神輿にあたるもの。1年に1度お祭りの時に出されるそう。
ものすごい迫力の祭壇。トレド大聖堂はかなり格の高いものだそうです。
天国を模した変わった窓。TVも映画もない時代、さぞみな憧れの目でこれを眺めたことでしょう。
当然エルグレコの絵も。代表作のひとつ「聖衣剥奪」
珍しいエルグレコの手による彫刻。
聞き間違いでなければ、ゴヤによる同じテーマの絵。恍惚としているエルグレコに比べ、こちらは混乱を表現しています。
帰路、すごい勢いで犬に吠えられちゃいました。吠えてもかわいい。
お、やっぱりスペインクオリティ。
いやー、興奮した!ホテルの前にバスが着くので楽チン[E:note]
いっぱい歩いたのでお腹ペコペコ!晩ごはんはホテルのレストランでいただきます。
前菜はベーコンとチーズをナスの薄切りで巻いて焼いたもの。クランベリーソースのようですね。
野菜の盛り合わせサラダ。左のさいの目に切った野菜ソテー美味しい。
イベリコ豚のソテー。柔らかくて美味しいけど、ソースがいったい何味なのか最後まで誰にもわからなかった。
デザート、果物のピンチョスチョコレートがけ。スペインでは串刺しが流行ってるんだって。ピンチョスのピンチョは串なんだって。まあ…串に刺しただけですな。
明日はマルティン・ロペスの故郷、コルドバに向かいます。(←わかる人にしかわからない)