散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

ロスト・キング 500年越しの運命

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TOHOシネマズ日本橋で「ロスト・キング 500年越しの運命」を観てきました。

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リチャード3世の遺骨がなんと駐車場から発掘されたというニュースは当時世界中で報道されたので当然私も強く記憶に残っていますが、なんとそれを成し得たのがリチャード3世推しの一般女性だったという事実は映画より奇なりなお話。

しかし王位簒奪は何も中世だけで起こる話ではないのです…

 

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映画を観ていて納得いかなかったのは、いくら熱意があってもちょっと調べただけで王が埋まってる場所が突き止められるの❓という点。これまで専門家がずっと探していただろうに…熱心に色々調べている場面はたくさん出てくるけど、結局はここかな❓という場所に行ってみてその場所にRと書いてあるだけで「ここだ❗️」ってなったのは納得できないな〜と。

ところが、後から色々読んでみたら、なんと彼女はその第六感を拠り所として行動を起こしたということらしいのです。マジで❓ピーンと来たからクラウドファンディングまでして世界中から資金を集めて現役で使ってる駐車場を重機で掘り起こしたの❓むしろすごい‼️腑に落ちた‼️

というところまではさほど重要ではありません。この作品はポスターで見るほどファンタジーではないのです。

発見者のフィリッパは大学の研究者でも教授でもなかったため正当な評価を受けられず、その栄光のほとんどは協力者である大学関係者のものとなりました。発見者という栄光を簒奪されたと言っても過言ではありません。しかし歴史は勝者のもの、大きな声で発言のできる者のものなのです。

私もベネディクト・カンバーバッチがリチャード3世の遠い子孫であるので関係イベントでシェークスピアを朗読したというニュースは読みました。華々しいイベントが様々行われながら、傍で見ているしかない立場だったフィリッパはどんな気分だったのか。こういう辛い役がサリー・ホーキンスにはとてもよく合う。

最後字幕で「リチャード3世は王位簒奪者ではなく正当な王として認められた」とありましたが、どうしてリチャード3世は王位簒奪者ではなくなったのか?遺体を発見後さらに史実が発見されたとか❓そのあたりを軽く説明してくれればもっとスッキリしたけど、その辺は自分で調べろってことなのかな❓

リチャード3世と同じく、現在ではフィリッパは失地回復しており、エリザベス2世から叙勲もされています。よかったよかった。歴史は冷静な目で評価されるべきです。

そして推しは命。