散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

キャプテン・マーベル

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TOHOシネマズ新宿で「キャプテン・マーベル」を観てきました。今日のお客様は20〜30代男の子多め。3人とかで来ててめっちゃ楽しそうなのがいいですな。
 
1995年、宇宙から「落ちて」きた女性は超人的な力を持ち、同時に現れた宇宙人らしき人物を追っていた。彼女はだれなのか、若き日のニック・フューリー(サミュエル・エル・ジャクソン)は行動をともにしながら驚くべき事実を突き止めるが…
 
サノスを倒すためのカギとして登場するに違いない彼女、まあハッキリ言って「これって必ず必要な作品?」という気もしないでもなかったわけですが、それでも観てみるとなかなかに楽しめます。猫にデレる若き日のニック・フューリーとか。特に本編では残念ながらなくなってしまったフィルが大写しで登場した時はちょっと泣きそうになっちゃいましたよ。色々なところに後のアベンジャーズに繋がるエッセンスもちりばめつつ、エンドゲームに私らを誘うわけですな。
 
だがしかし。
 
 

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いかんせんコンセプトに無理があってですね。

彼女の性格を「コケてもコケてもまた起き上がってチャレンジする」「女性蔑視に負けない」というのを柱にしていて、山場にそのシーンを感動的に盛り上げてるのですが、冷静に見たら、男性の働いているところにフツーに混ざってるわけだから別に女性だから差別されてるわけじゃなくて、お前にゃできないだろ?という実力が足りないことに対する蔑視なんじゃないかと思わせる画面の撮り方でもあるのですよ。失敗しても再びチャレンジを繰り返すのは私たちの普通の仕事に対する取り組みでもざらにあることなので、殊更感動的に撮らなくてもいいことだよなーと観終わった後に急に醒める。時代の設定をこの辺にしたのも、私らと同世代の女性たちはこういう扱いを受けてきたというアピールなのでしょうが、モロに同世代の私たちからすると「フツーだよね」としか思えないのですよ。

同じテーマを扱っていても「ワンダーウーマン」のような深みがない。これは脚本と監督の実力の差が出てしまったか、あるいは制作側がこのテーマについてあまり深刻には捕らえてないという姿勢が現れてしまったということでしょうか。

それになんといってもキャラクターがペラい。あれだけ血で血を洗う戦いを繰り広げておきながら「あっそう、誤解だったの」「じゃ一緒に戦おうか」てな具合にはいかんでしょう。時間がなかったじゃすまされません。アメリカ人てこういうメンタルなの?って思われちゃいますよ。

あと、クリー帝国のビジュアルもフツーな感じで、これもやはり「アクアマン」の勝ち。

なんだかんだ文句ばっか言いましたが、これ観てないとやはりエンドゲームに繋がらないので、アベンジャーズファンは必見です。面白くなくはないので大丈夫。ヒロインがびっくりするような美人ってわけではないところも結構いいカンジです。