散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

アクアマン

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TOHOシネマズ新宿で「アクアマン」を観てきました。もう春休みなのかすごい人出で、この上映もほぼ満席でした。

人間の父と海の女王を母に持つアーサーは異父兄弟の野望を打ち破り海の覇者となって平和を取り戻せるのか…

まあ要するにネタバレとかの次元ではなく予定調和の物語で、そこにはなんのひねりもないわけですが(名前がそもそもアーサーなので、この人が王になるんだったらアレを引っこ抜くのはデフォですもんね)、この映画が捕鯨国を海の敵呼ばわりしたこと以外に私達を惹きつけるのは、こんなアホなストーリー展開ではないのです。もうこういうヒーローものはうんざりですからねえ。あと軍艦と海洋ゴミを一緒くたにするのもすごい勇気だと思いました。

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攻撃と移動を兼ね備えるサメの乗り物。海の一族アトランティス王国やゼベル王国の人たちはこういうのに乗って移動しています。タツノオトシゴのでっかいのを馬風に乗りこなしたり、こういうのを考えたスタッフってばすごい想像力。もっとじっくり見せて、と言いたいくらいです。

特に楽しかったのが甲殻王国。ここのブライン王はでっかいカニの姿で中の人はロードオブザリングギムリです。アトランティス王国には下等と見られていますが、誇り高く勇猛な性格は似たところがあります。もうね、アトランティスvs甲殻の戦いはほんっとに面白いっ[E:sign03]アクアマンvs弟とかふーんすごいじゃん(ほじほじ)って感じで観てましたが、このね、甲殻王国の戦いはとにかく見てほしいです。世にも珍しいビジュアルの戦いですよ。

そう、この映画はストーリーはともかくとして、エンターテイメントとして素晴らしいのです。観るディズニーシーとでもいいましょうか、子供のようにうわーっと声をあげたくなる楽しさ。昨年話題になった「ブラックパンサー」を観ているときにも「うわーっ、行ってみたい[E:sign03]」という気分になりましたが、それと同じであまりにも素晴らしいCGの世界観に飲み込まれてあっという間の3時間です。いやー、CGの技術の進歩は目を見張るものがありますなあ。

ストーリーはまあ色々言ってますがキャラはなんかスターウォーズ的な人が出てきたりしてなかなか楽しめるのですよ。ウィレム・デフォー扮するアトランティス王国の参謀バルコは雰囲気が侍風。幼いアーサーを教育する役にぴったりで、クライマックスシーンで自分の技をアーサーが使うシーンではなんだかジーンとしましたよ。

戦うお姫様メラはジョニー・デップと大もめにもめて離婚したアンバー・ハード。この人大化けしましたね。とても魅力的なキャラを確立するのに成功しています。この人の盛装がクラゲ風のステキなドレスで、海の中でふわありと揺れながら光るのがホントに美しくて…

原作ではアクアマンは金髪のイケメンで魚と話すちょっと変な人だけど、戦う姿は神のように美しいという設定だったのですが、ジェイソン・モモアのアクアマンは筋骨隆々、髭にガチムチの全く違うカンジだったので、DCは「ロードオブザリング」でのレゴラス的な女子担当は作らない方針なのね、と思ったものです。そういうキャーキャーの人よりは、モモアの持つなんというかグローバルな魅力…ハワイ生まれでドイツやアイルランドネイティブアメリカンの血を引く一目ではわからない魅力とでもいおうか…を優先した形なのでしょうかね。

で逆に敵役がそれこそ金髪イケメンのパトリック・ウィルソン。夜会巻きにしているのよ。でもこのひと、もっとおでこが後退していたような気がしますが…[E:coldsweats01]

なんかの危機になんかの血をひくなんたら国の王子が巨悪に立ち向かう、とかいうストーリーにはもううんざりしているのは制作側もわかっているけれども、かといって収めどころはここしかないという話なので、この話を飽きずに観ていただくためにはキャラを固め、エンターテイメント性を高めるという作戦しかなかったのですが、まんまと私もその策略にハマってしまったようで、3時間経ってシアターを出る頃にはすっかり満足して出てきてしまったわけです。

近くの映画館でちゃちゃっと観る予定だったのをダンナが「大きいスクリーンで観たい」とわがままを言ったおかげで新宿まで行って本当によかったと思います。ぜひぜひ、大きなスクリーンで海底の世界をエンジョイしてほしいです。