散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

コートールド美術館展

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コートールド美術館展に犬友のモコママと行って来ました。モコママとのお出かけは基本的に着物。今日は急に涼しくなったので麻はやめて、紫色の結城の単衣(リサイクル)に白の博多帯で。

サミュエル・コートールド氏はイギリス人で人絹(レーヨン)で財を成した人で、奥様の影響で絵の収集や芸術に援助するようになりました。氏のコレクションを収めたコートールド美術館は絵の展示にとどまらず、修復、研究、教育に大きな役割を今日まで担い続けています。

当時英国では印象派は否定的にとらえられていましたが、夫妻はこだわりなくひたすらいいと思ったものをコレクションに加えたということで、印象派の絵が多く展示されています。

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特にポスターにもなっているマネの最後の作品「フォリー・ベルジェールのバー」はすばらしい。ポスターだと一部分だけなのですが、全体を見るとこの絵にはドラマがあります。構図には無理があると言われたそうですが、織り込み済みで鏡に映る男性を描いたことでそのドラマがより一層深みを帯び、鏡に映った姿というモチーフが現実味のないただ美しいだけの世界を見せてくれます。

彼女のつまらなそうな顔…お客様だから無下にはできないけれど、気のなさが滲み出てしまう。ボトルや果物はきらめいて美しいけれど、これがなんだっていうのか。私は待っている、本当に愛している人の訪れを…その時世界は本物の輝きに満ちるだろう…