散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

ターナー展



ごはんの後は上野の東京都美術館に行ってターナー展です。映画のダブルヘッダーはしたことあるけど、美術館のハシゴは初めてだ…モコまま忙しいからねえ…

「英国最高の巨匠、大回顧展!」という謳い文句通りターナーの学生の頃の作品から最晩年のものまでを順に展示してあって、壮大な伝記のようでした。

繊細で写実的な学生時代。細かい描写は素晴らしいけれど、それだけじゃない豊かで美しい風景が続きます。それは同時に多くの画家とは違いスタートから人気があり確固たる地位を若くして確立したターナーの豊かな人生を現しているようです。

しかし、ターナーはそこで満足はしなかった…早くも巨匠の名をほしいままにしていた彼なのに、あえて民衆の理解し難い現代絵画への飛翔を始めるのです。光や空気感を描こうと…何処かで聞いたフレーズ…そう、印象派でよく聞くフレーズですが、彼が模索し始めたのはなんと印象派よりも30年も前!すごいぞターナー!「描きかけの絵」「目が悪い」と悪口を言われても負けないぞ。

その上ターナーは自分の作品を自分でできる限り買い戻し(TOB?違うか^_^;)、死後その全てをナショナル・ギャラリーに寄付してしまった(そののちイギリスは国立の近現代美術館であるテート美術館を作ってそちらに移動させた)!親族はさぞやがっかりしたでしょうね〜。

そのおかげで私たちはこうして一大叙事詩を見るようにターナーの作品を堪能出来るのです。いや、ホントに楽しかった。ターナーの絵って風景画が多いんで旅行気分が味わえるし、今年ベネツィア行ったし、ハイデルベルクの絵もあったし(抽象的に描いてたけど、ちゃんとハイデルベルクってわかった!)楽しさ倍増。大迫力、大ボリュームの展覧会でした!