散歩好き

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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

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TOHOシネマズ渋谷に「ローグワン/スターウォーズストーリー」を観に行きました。 言わずと知れたスターウォーズシリーズのスピンオフ作品で、エピソードⅣの直前のお話です。

銀河全体を脅かす帝国軍の究極の兵器“デス・スター“。その設計図を奪うため、ジン・アーソは無法者たちによる反乱軍チーム“ロ―グ・ワン“に加わり、不可能なミッションに立ち向かう。その運命の鍵は、天才科学者であり行方不明の彼女の父に隠されていた…(ぴあ映画生活より)

と書くと簡単なんですが、ここまでが色々入り組んでて飽きる。レギュラーメンバーではない人たちの人生に厚みを急いで与えなければならないので割愛出来ないのが辛いところ。しかしこれだけ時間を割いてじっくりやってんのに全然響かないのが申し訳ないです。

説明が多いんでテンポが悪くて、しかも後でパンフレット読んで「え、そんなこと言ってた⁉️」のオンパレード。 演技力には申し分ない俳優さんたち、主演ジン役のフェリシティ・ジョーンズ(「インフェルノ」でも大活躍)をはじめ大好きな最近売れまくってるマッツ・ミケルセンアカデミー賞俳優フォレスト・ウィテカーなどで固めているにも関わらずなんか感動が薄くてこれもまた申し訳ない。 ところが❗️ ====

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なんとなく退屈して ボーッとジンジャーエールなどすすっていたら、最後の15分くらいで急に面白くなり、何⁉️どした⁉️とびっくりしているうちに終わっちゃいました。なんだったんだ。

後で色々読んだところによると、仕上がってから最後の部分をばっさりカットして作り直したらしいです。なんでも結末を全部変えちゃったそうですからこれは大変な事ですね。ディズニーにしては思い切ったと思います。こういう結末は(私はすごいと思いますが)ディズニーらしくないですからね。

結末以外に特に私の胸に響いたのは、盲目の修道僧、チアルート。戦い方が座頭市なんですよ。絶対日本映画のエッセンスを取り入れてると思っていましたが、プロデューサーが言うには「この映画はサムライ映画である」と言っているのであ、やっぱりと言う感じでした。もともとが黒澤映画に影響を受けているので不思議ではありませんがね。

そのチアルートはフォースの存在を固く信じその能力に憧れていますが、残念なことにフォースの能力はありません。しかし修行や鍛錬により素晴らしい戦闘力を身につけています。まるでクリリンみたい。最後の彼の見せ場のところでは感動で手が震えました。真摯に信じることの素晴らしさ、人間の意思の強さの美しさ。たとえフォースを持たなくとも、彼は普通の人間の弱さや恐怖を克服し、真の強さとは何かを教えてくれているのです。これはもうフォースと言っていいのでは。

パンドラの箱が開かれた時、箱の隅には「希望」だけが残っていました。しかしその希望を誰かに与えるまでには箱から飛び出した危険や恐怖、不安、痛み苦しみが誰かを襲うのです。このローグ…ならず者達に与えられたそれらは大変なものでしたし、彼らに栄光は与えられません。

最後のシーンでレイア姫が手にしたものを「希望よ❗️」と明るい声で言うシーンの、なんとも知れぬ不気味さを感じたのは私だけなのでしょうか。いつだって危険なのは名も知れぬ者なのですよ… と言うことで、前半を我慢しても後半は見る価値がありますので、ぜひ劇場でご覧下さい。