TOHOシネマズ日本橋で「バリー・シール アメリカをはめた男」を観てきました。今度のトムの整形はそりゃあ出来がよくって、若々しい、と言ってもトップ・ガンの時みたいなボーッとした感じではなくて、時を刻んでさらに美しいトムが鑑賞できます。
1970年代。天才パイロットバリー・シール(トム・クルーズ)は航空会社に勤務しながらちょいとした密輸で小銭を稼いでいたが、その腕をCIAに見込まれアメリカが買い付けたソ連産の銃器をニカラグアに運ぶ仕事をすることに。すると現地で麻薬カルテルのボスに「飛行機にコカインを積んでアメリカに運べ」とすごまれ…
これって紀伊国屋方式ってやつかな?行きはカンを船に積んで帰りは塩鮭を積んで大金を稼ぐってヤツ。紀文伝説は才覚ですがバリーは行き当たりばったりで誘われるまま流されるままに深みにハマる大バカ。なのにトムが演るとどうしてこんなに魅力的なバカになってしまうのか。ああ、トムがステキだからか。そっか。
あまりにもドラマチックすぎて実話なのに映画にするとウソくさいので今まで誰もやらなかったのかな?というくらいのジェットコースタームービーです。展開が早いので追いつけるかなと思いきや、シーンごとに年代と彼の「勤め先」がバシっと画面に出るのですごくわかりやすい。
「イラン・コントラ事件」をご記憶でしょうか。レーガン政権の頃の世界的大政治スキャンダルですが情けないことに「ああ、そういうのがあったかも」くらいの記憶しかないのですが、天才とは言えTWAに勤務していたいちパイロットが誰もが知ってる歴史上の人物に混ざることはそれはスリリングだったでしょうね。私ですら知ってるビッグネームが次々登場するのもみどころではあります。
最後は悲惨なバリー・シールですが、この映画自体はコメディです。トムの美しいぷりんとしたオシリも2回見れます。(バリー・シールはぽてっとした体系なのでトムもそれに合わせて脂肪をつけていますので、オシリもぷりんぷりんです。)
かわいそうなバリー、現在だったら知ってることや証拠をYouTubeやTwitterでバンバン拡散すればどうせ結末は同じでももっとおもしろいことになったでしょうに、1970年代後半~80年代では自撮りのビデオテープがやっと。政府に抑えられてしまえばそれまでなんて、無念だったでしょうね…ちなみにこの映画の監督のお父さんはこの事件を調査する方だったらしいんです。だからただの楽しい映画としてではなく、事実関係はきちんとすることを念頭において制作したそうです。トムがステキで、エンターテイメントでありながらお勉強にもなるこの映画、お得感満載ですよ。