散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

JOKER

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TOHOシネマズ府中で「JOKER」を観てきました。意外に人少ないな。

wwws.warnerbros.co.jp

衝撃を受けました。すごい危険な映画‼️

 

 

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ヒース・リチャードがこの役に入れ込みすぎて精神を病んで亡くなったと言われるこの伝説の悪役JOKERの役を、ホアキン・フェニックスがどう演じるかが注目されていました。

心優しく、人を笑顔にしたいとスタンダップ・コメディアンを目指していて(ここがそもそも間違ってる)、病気の母の面倒をみる貧しくともがんばってる人なんですが、トゥーレット症候群と言われる症状で可笑しくない笑っちゃいけない時に笑ってしまう病気にかかっていてそれでますます苦しく大変な目にあってしまうという、もう観てるこっちが苦しい感じの人なのです。その彼の貧困が極まって薬が買えないと病状が悪くなる、お母さんの病状も悪くなる、仕事にあぶれる、わあもうどうする❓どんどん彼に同調していきます。悪役に❓

ホアキン・フェニックスの崩壊していく演技が凄まじく、お兄さんもオーバードースで亡くなってるし思わず「二の舞にならないか…❓」と本気で心配になりますが、この人大丈夫。元々がすごい変わってるもん。ヤバイ役結構やってるし。と思ってたらラジオで町山さんも「この人ホントのJOKERだから大丈夫」って言ってたよ😅「容疑者ホアキン・フェニックス」ではもう私すっかり騙されちゃってて怒るやら情けないやらおもしろいやらでしたからねえ。

アーサーはクライマックスで「オレは今まで自分の人生が悲劇だと思っていたが、これは喜劇だ」と言ってるけどこれってお笑いの基本ですからね。期せずして彼は究極の道化になったと言えましょう。

それにしても最近主人公より副主人公の方が目立っちゃうの多いような気がします。ガラスの仮面だって亜弓さんの方があきらかに先生の筆が乗ってるし。しょうがないよね、まっすぐすぎる枢木スザクよりルルーシュの方が好きだし観てて楽しいよね❓

私のイメージするJOKERはサイコパスで純粋な悪であるので(ヒース・レジャー版ですね)ちょっとこんな共感できる悪役じゃあJOKERに同情しちゃうじゃないですか。これはちょっと違和感がなくはないのですが、それでも「魅せられる悪」は誰でも引きずられる可能性はあるし、むしろ無意識にその方向に自己を解放する人もいるわけで、そこにカタルシスを感じることは誰にでもある。ジョン・ウィックだって一体何人殺してる❓この人本当に正義❓

お芝居の世界でも気持ちいいほどの悪役って少なくはなくて、抑圧された民衆の支持を得るものであったりするのですが、歌舞伎でそれを卒論のテーマというわけではないけど章にして書いたら試問に同席してた先生に一蹴されました。あんたはそんな人を好きになったりとかするの❓って。ハア(゚Д゚)ハァ?て顔になりましたよ、私。あれから色々あってオバさんになったから先生に言い返すよ。誰が恋愛対象だって言ったよ。おぼっちゃまにはわかるまい❓あっ、でも悪役好きなのか。先生、そうですよ、好きになります、はい(キレ気味に)

アーサーという名前にもなんだか含みを感じます。アーサー王は剣をぬいてヒーローとしての人生を歩み始めますよ。こっちのアーサーも銃を手にして光を得た。アーサー王伝説は剣を抜くまでは序章です。さあ、ここからアーサーの物語が始まります。