散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

チューリップ・フィーバー

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バルト9で「チューリップ・フィーバー」を観てきました。近く開催のフェルメール展の連動企画のようですが、はっきり言ってすごいメロドラマでして、これだけの名優を何人も使って一体何をしているんだと言わざるを得ません。

17世紀のオランダ、アムステルダム。豪商に後妻として買われた孤児で修道院に暮らすソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)。夫婦の肖像画を依頼されたヤン・ファン・ロース(デイン・デハーン)はソフィアと恋に落ち、2人の新しい生活のために当時大流行のチューリップ投資に手を出す。

アムステルダムに「花市場」という場所があって球根がたくさん売ってまして、1個1ユーロくらいでした。いっぱい買ってお土産にしたいと思っていましたが、昔とは違い近年検疫がすごく厳しくなったそうで、その上気候の違いからかあんまり花が咲かないと聞いて断念。球根はウチのダンナの田舎の新潟だって有名な産地なので、今度買って帰ろうかなと。

そんな球根が種類によっては3億円Σ(゚д゚lll)まさにバブル、みんな熱に浮かされているとしか思えません。そしてソフィアとヤンの恋も浮かされたように熱っぽく、燃え上がります。

マリア様の色はどうしてブルー❓純粋を現すから…というソフィアにヤンの「青い染料・ウルトラマリンは高価だから」という答えは彼がフェルメールであることを暗示しています。そしてソフィアが逢引に使っていたマントは表地が黒、裏地がブルー…という通りの結末になってしまいますが、よかったのはそこと名優さん達の演技、素晴らしくオランダっぽい衣装だけ。

そもそもこの映画アムステルダムなんか全然出てこない。路地はセット、修道院もよく出てくる砂浜もイギリス(だいたいアムステルダムから歩いて行ける位置にあんな長くて遠浅の砂浜があるんだろうか?)と、近場で済ませた安っぽいメロドラマです。

これだけの名優を何人も使ってこんな仕上がりの映画ってひどい。役者はいい仕事しているのに、これでアリシアちゃんがもうコスチュームプレイに出てくれなくなったらどうしてくれるの❓そしてフェルメールの映画と思い込んで来ちゃったっぽい多くの年配の男性諸氏は怒りを覚えないの? ハアハア(;´Д`Aちょっと文句言い過ぎか。

フェルメールが暮らした17世紀の豪商の暮らしやボビンレースを修道女が編んでいる様子とか雰囲気はいい感じだし、何よりアリシアちゃんがめっちゃかわいいのでファンの方は必見だと思います。