散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

ハウス・オブ・グッチ

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TOHOシネマズ日比谷で「ハウス・オブ・グッチ」を観てきました。ここのシアター、大人っぽくて好き。イスもふかふか。

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湖畔の別荘、ミラノのガレリア、静かな大邸宅、有名絵画(クリムトの「アデーレ」は複数枚あるけどグッチ家にもあったとは知らなんだ)や整然と置かれた調度品…センスに裏打ちされた美しいセレブの生活にため息がでます。

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そんな生活に憧れ実際に全てを手にしたように見えるパトリツィアだが、結婚したからといって「グッチ家」の一員になったわけではないということを再々思い知らされる。「君はグッチではない」という冷たい言葉を何度も浴びせられる気持ちたるや。

超セレブの中で庶民が生活するのもつらい。彼らが幼いうちから叩き込まれる知識や、当然のように体験していることに対してコンプレックスを感じずに生きていくにはパトリツィアくらいのど根性が必要だ。

マウリツィオが御曹司だかグッチ家だか知らんが、愛情が冷めたからってプイと出て行って代理人に離婚の手続きさせる冷たさはなんだ。パトリツィアじゃなくても殺意を抱いて当然だ。まあ実際こんなお粗末な計画を立てる人はいないが…いや実際にいたから映画になってんのか…

最後のシーン、旧姓で呼ばれて彼女は「グッチ夫人とお呼び」と座して言い放つ。言い続けるのが彼女の人生だ。虚勢をはらなくては生きられない、占いに頼らずにはいられないほど弱くて、でも恐ろしいほど強かな彼女にの姿に圧倒された。

アゲアゲのBGMも楽しくて2時間半あっという間です。