散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

リンドグレーン

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アップリンク吉祥寺で「リンドグレーン」を観てきました。

原題は名前の方、「アストレッド」。こっちの方がいかにも偉人の伝記って感じがせず、一人の女の子の話として身近に感じると思うんだけど、商業的にやむなしといったところでしょうか。

lindgren-movie.com

「ロッタちゃんのひっこし」をいったい何度読んだことか。偕成社の世界童話全集(?)をそれはもう大切に読んでおりまして、特に気に入っていたのが「ロッタちゃんのひっこし」「びりっかすのこねこ」「ふしぎなおにんぎょう」「ジムボタン」でした。ところが私の母は私の大事なものと自分がいらないと思うものの区別がつかない人で、私の愛読書やコレクションを知らないうちに次々にお下がりとして近所の子に分け与えてしまいました。あれからうん10年‼️世にAmazonといふものありける、本だけは次々に買い戻せる幸せよ。

さっそく読み返してみると子供の頃の感動がブワッとよみがえり、ロッタちゃんと私を重ね合わせていた少女時代を思い出しました。そして改めてこの映画を観てみると、ただそう単純な話だっただけではなく、リンドグレーンの抑圧的な母親から逃れたいという欲求や、自分では自立していると意識していたけれどそれは若さゆえの甘えやおごりであったことの寓話であったことに気づかされたのです。と同時に、この世界もまた私であると大きな衝撃を受けました…


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考えてみると作品はたくさん知っているのにその生涯は意外に知られていないリンドグレーン氏の、想像の斜め上を生きてる様子は正直驚きでしたが、より一層彼女を私自身の大切な部分に近い存在としてますます感じるようになりました。

ストーリー以外も、この時代の生スウェーデンの暮らしぶりがすごく興味深いのでそこも必見です。