散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

マジンガーZ インフィニティ

 

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新宿バルト9で「マジンガーZ インフィニティ」を観てきました。さすがマジンガーZ、若い子が私の前を5人くらいで陣取ってると思えば、ダンナのお隣は年配の方。私のご近所は若いお嬢さん。年齢層に取り留めのないのが人気の証です。

何かの胎動する音は普通「」ドクン…ドクン…」ですが、ここでは「マジンゴゥ…」のメロディですよ。ドキドキしないはずはない。

そしていきなり始まるバトルシーンに続いて待ってました水木一郎アニキ[E:sign03]誰もが知ってるオープニングテーマです。でもさあ、なんであんなに短いの?もっと聴かせろや❕

 

 

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パイルダーーーオーーーーン

ホントにアニキの歌唱力ったら[E:sign03]昔私が小学校1年生の時衝撃を受けた「マジンガーZ」のOPの歌声は重量感があって、ちょっと太くて力強かった。「海のトリトン」では、広々と大きく海のように歌っていた。今回の「マジンガーZ」はちょっと総毛立つような…湧き上がる力のような、ちょっと神々しいイメージでした。なるほど本編をみるとなぜこのような歌い方をしたのか理解できましたよ。さすがアニキ。「マジンガーーーーゼーーーーット!」で思わず指をZに振りました。誰も見ちゃいないさ。隣離れてるし一番後ろだし。

マジンガーZグレートマジンガーなどのロボ系の歌はもう私の中に染み通っていて歌詞なんか見なくても歌えます。すっかり忘れていると思っていても、ちょっと聞くと脳が反応して続きが歌える。小さい時の記憶ってすごいですね。やっぱ愛ですよ、愛。

マジンガーZ、、グレートマジンガーゲッターロボデビルマンキューティーハニーなど永井豪先生の作品は私を育ててくれたわけですが、ある程度成長してから永井先生の原作を読んでまた更にショックを受けました。ものすごい力のエログロナンセンス、暴力。たぶん親御さんとしては絶対に子供の目に触れさせたくない部分を圧倒的な筆致で表現しているその作品群は、私の現在の考え方の大きな部分を占めています。

永井先生の変わらぬメッセージ「神にも悪魔にもなれる」。悪魔であるはずのデビルマンの、人間の仕打ちによって受けた衝撃や、未熟な少年である兜甲児が大変なポテンシャルを持ったロボットに乗る危険性。全作品に通じて描かれる女性の裸体は、美しく崇拝に値する女性の尊厳を表現している(それが暴力で侵される表現があったとしても、それは唾棄すべき行為であるとセリフにはなくても理解できる)。裸が出てるから、暴力表現が多いから、と単純に排除するのはくだらないことです。ま、先ほどの兜甲児のように、そこまで理解力ない子供には御せない大きすぎるテーマかもしれないですね。

ということでさすがにTVアニメにするときにはそんなに深淵なテーマを込めるわけにはいかないのですが、私が何回も繰り返している持論「子供のための作品のために大人たちが全力でいい仕事をする」ことの結晶として、マジンガーZは存在します。

現在これらの、私たちが子供だった頃にいい大人たちがいい原作を描き、力のこもったセル画を描き、音楽を作り、オーケストラが全力で演奏し、表現力を持った歌手が全力で歌い、実力を持った声優さんたちが私たち子供に「これって本当のことなんじゃないだろうか」と思わせるほど鬼気迫る演技をして完成した全力投球のアニメはほとんど地上波では再放送されません。それどころか、子供に向けた番組の少ないこと。昔はよかった的な懐古主義で言っているのではありませんが、これで「若い人のTV離れが激しい」とは笑わせます。子供の頃に強烈に受けた印象は、大人になってもそれを追い求めるもの。それがなくて育った子供にTV観てって成長してから言っても遅いんですよ。良質なコンテンツを速やかにデジタル処理して地上波の再放送で流すことをお勧めします。魂込めたいい仕事はお商売にもいい影響がでますよ。マジンガーZはメディアミックスの走りですからな。

私のロボットアニメ愛もまあまあなんですが、全編に流れる「Z愛」とでも呼ぼうか、スタッフのひとりの例外もなくマジンガーZが好きな軍団が作っちゃいました的な圧力を感じる仕上がりです。TVアニメの10年後には登場人物たちが身体的に成長している以外にもいろいろな変化が起きています。炎ジュンが妊娠してるというのにかなりの衝撃を受けたのですが、これにも脚本上の狙いがちゃんとあって、なるほどいろいろ考えて作ってるんだなあとつくづく感心しました。

あと、プログラムを読んで激しく同意したのが「マジンガーZの最終回で、ボロボロになったZをグレートマジンガーが助けることでものすごいショックを受けた」という脚本の方かな?のご意見。なんか弱い状態で終わっちゃったイメージなんですが、今作品ではもうZ大活躍。小さいころのトラウマを回収してくれたのには感謝です。

帰りの道々、ダンナが一言「昔は機械獣1体倒すのに四苦八苦してたのに、強くなったもんだなあ」と半分あきれ半分びっくりしていました。あ、ホントだ、ちぎっては投げしてるよね(;'∀')そうね、年月は人だけではなくてロボットをも成長させるのね。