「ヘアスプレー」をワーナーダイヤモンドシティ・ミューに観にいきました。ゴールドクラスでゆっくり観れたらなんでもよかったのと、尊敬する町山先生がイチオシだったので。
失礼致しました。めっちゃくちゃよかった!身体が思わず動き出し、奇声を上げそうになるのを押さえるのが難しい、ものすごいミュージカルです。
1960年代ボルチモア。キュートな女子高生トレーシー歌いながら登場!この歌だけで見た甲斐があったってもの。歌が終わって思わず立ち上がって拍手してしまいそうになりました。みずみずしい若さ、はちきれんばかりの笑顔、躍動感あふれる動き。なんでもできるしなんにでもなれるような気がしていた無敵の女子高生時代を思い出させます。
楽しいシーンの中に現実が潜んでいます。人種差別です。教室も、バスも、運動場も、ダンスフロアさえ仕切られているほど徹底的に白人とアフリカ系アメリカ人を分離しています。それにあの「ニ○ロ」という言い方!絶対言ってはいけないと聞いていた言葉を一生分聞きました。あまりのストレートな差別に唖然とするほどです。
そういう時代なのです。たった40年くらい前の話なのに。
でも、この映画はあくまでも前向きで、美しく、軽い。恐ろしいことはなにも深刻な顔をしているとは限らない、むしろフツーの顔をしているのをよく表現していると思いました。
このシーウィードという男の子、こないだ感動した「レッスン!」に出てました。目立つイケメンです。
うかつにも下調べ一切無しで観にいったので、超びっくり!トレーシーのママ、エドナは特殊メイクのジョン・トラボルタでした。
おまけにミシェル・ファイファーは元ミスボルチモアだし、なんとパパはクリストファー・ウォーケン!昔「ディア・ハンター」や「天国の門」で渋い人だなあと思っていたら、「スリーピー・ホロウ」では亡霊騎士になったり、「パルプ・フィクション」ではケ○の穴に時計を隠して持って帰ったりと、色々な役をこなす不思議な人です。小さい頃は歌って踊れてせりふが言える重宝な子役だったそうで、本来はミュージカルスターになるはずだったって・・・今日は歌っているクリスを見てぶっ飛びましたよ。しかもトラボルタとラブシーン
・・・ウウッ(-△-;
最近もてぷよ流行ってんのかな?このスターのリンク君も「君がいないと生きていけない~♪」と写真抱きしめて踊ってたけど・・・もっとぷよブーム来ーーーい!(心の叫び)
アメリカで観た町山氏によると、女子中高生が人種の入り混じったグループで観に来てて、差別の表現にすごいショックを受けてて、ハッピーエンドで抱き合って泣いてたということですが、いいよね~。ある映画では沢山来ていたロシア系のおばあちゃんがロシアの歌が流れたとき一緒に歌ってたっていうし、私も映画観て歌ったりとかしたいな~と心底思わせる映画でした。
そういえば「大奥」を観にいったとき、例の3人組が登場したとたん、オバサマ方が拍手し歓声を上げていました。こんなノリか?すごい楽しい気分が盛り上がりましたよ。「三丁目の夕日」を息子が観に行った時も、年配の方々はすごい盛り上がりだったそうで「なんか面白さが倍増したような気がする」と言ってました。