散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

八月納涼歌舞伎

Image_7 このクソ暑かったりゲリラ豪雨が襲ってくる中、着物を着て納涼歌舞伎を観てきました。遊んでばっかりや…っていやいや、たまたまこの時期に色々重なっただけでね[E:coldsweats01] 今日のお着物は、無地の麻の着物(モコママが縫ってくれた)と栗山吉三郎さんの麻に京紅型の帯。お気に入りの名古屋帯なんだけど名古屋仕立てなんで帯幅がちょっと狭いんだよね…開き仕立てにして貰えばよかったなあ。 今までどんなに頑張っても1階席は取れなかった私ですが、今回はちょっと強力なおコネの力を借りることが出来、なんと1階席前から5列目中央付近[E:coldsweats02]うっそみたい。納涼歌舞伎の最前列は水がかかる可能性が高いので、この辺がベストなのですよ。ご一緒した犬トモであり歌舞伎仲間のモコママも「さんざん歌舞伎見に来てるけど、こんな席は初めて[E:sign03]」と興奮していました。関係者の方、誠にありがとうございました[E:lovely] 今日の演目は東海道中膝栗毛弥次喜多道中です。それが普通のじゃなくて、なんと昨年観た「ワンピース歌舞伎」との連動企画。主役の弥次喜多市川染五郎市川猿之助、夏休みらしく演者の子供さん達もたくさん出演しておっそろしく楽しい華やかでしっちゃかめっちゃかな舞台でした。歌舞伎座も冒険するなあ。 弥次喜多が身分を武士と偽り(その名も枡田添衛門氶と野村泣左衛門[E:sweat01])、旅籠五十月屋(ホテル三日月のパロ)に泊まって可愛い踊り子(AKBのパロ)と握手して-しかもイヤフォンガイドで「センターを務めますのは」って言ってた-讀賣屋文春(よみうりやふみはる)という名の瓦版屋に付け回されたり、クジラにしがみついて着いたところがラスベガス。ワンピース歌舞伎で大人気だったオカマキャラが出人飛河童劇場(デイビッド・カッパーフィールドシアター)でショーを繰り広げ、司会者&プロデューサーは中村獅童演ずる出人飛(デイビッド)。これがまたすごいコミカルな演技で、みんな笑うやら呆気にとられるやらで。ラスベガスのくだりは昨年の染五郎さんのラスベガス公演のパロですが、面白かったー[E:sign03]他にも細かい演出が凝っていて(長唄の方がアフロのカツラとサングラスですまして座ってたのには度肝を抜かれました)、何度でも見たい勢いです。 弥次喜多ものは江戸時代からある演目でその時代の世相や風刺を取り入れた演出が大人気の舞台だったそうですから、ただ奇抜な舞台をやりましたってだけではない事を含みおく必要がありますね。頭ごなしに「伝統ある歌舞伎座で何の騒ぎだ❗️」とおっしゃる御仁もいなくはないでしょうが、教養ある方は懐が深いものですよ。 さんざん笑った後は舞踊、「艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)」。オシャレで明るく楽しいスター総出演の踊りです。扇雀さんの踊りの前に袖なし羽織を脱ぐのですが、その脱ぎ方が色っぽくて[E:heart04]マジでドキーッとしました。こういう仕草もリアルの世界では絶滅しています。歌舞伎の世界でしか見られない虚構であるけれど過去にリアルであったことに触れられる愉しみはやめられない。納涼歌舞伎を観に行くのは暑くてしんどいのですが、これからもがんばって観に行きたいと思います。