新宿バルト9で「バレッツ」を観てきました。ここはマルイのメンズ館なのでか知りませんが、レディースデイはありません。しかし今日のシアター1はホントに観やすい!座席の幅はやや狭いながら、足元はかなり楽ちん。これでバナナミルクが美味しければ・・・
マルセイユの元マフィアのボス、シャルリ(ジャン・レノ)は今は愛する妻と小さな息子と暮らしている。ある日突然襲撃をうけ銃弾を22発も撃ち込まれたが命をとりとめる。報復を勧める仲間に「もう足を洗ったから」と断るが、今度は仲間が犠牲に・・・そして家族にも・・・
愛犬家の人は、開始10分後くらいでシアターに入ることをお勧めします。ショックでした。「犬にさえ非情なのになんでトドメを刺さないの?」という疑問は残りますが、事実なんだからしょうがないんですねえ。
この映画、とにかく痛いんです。手術からもう痛い。殺害方法も痛い。いつもハンカチは持ち歩いていますが、今回は涙を拭くためではなく手の汗を拭くために役に立ちました。
内容はまあ、フツーのヤクザもの。裏切り、癒着、家族の心配、仁義、クスリ、捜査側の苦悩・・・とホントにフツーなんですけど、ジャン・レノの恐ろしい目がフツーの映画を深いものにします。特に、最後のシーンの目!足を洗ったといいながら、家族と過ごしたいといいながらマフィアを稼業としてきた人の冷酷さや、それを自分でもわかっている切なさが表れていました。
そしてBGMにオペラを多用しており上手く内容にリンクしてるなあ、と思いましたが、夫を殺害された妻が息子にパパの話をする際「蝶々夫人」の「ある晴れた日に」が使用されてて、これはちょっとベタやろ~と突っ込んでしまいましたよ。
痛みに強い方、ジャン・レノの好きな方、犬が死んでも動揺しない方はどうぞ。