散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

トイレット

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トイレット」を観てきました。荻上監督、いつもの味付けです。慣れた味付けはほっとするもんです。

ママが死んだ。残されたものは小ばかにした目で僕を見る大学生の妹、パニック障害で4年間外出していない兄と、ママが死ぬ前にママが日本から呼びよせたばあちゃん。トイレから出るたびため息をつく。ボクはロボットプラモオタクで研究員。ママは「みんなを頼む」って言ったけどボクはあんまり人と関わりたくはない・・・

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常々ハリウッド映画では「話があるの」「話して?」「どうして話してくれないの?」というふうに話せ話せとうるせえな、と思っていました。たぶんそれは私が日本人だから、相手が話さなくても感じようとする部分があるのだからでしょうか。実際の生活でも「アナタが話さなかったからわからなかった」というのはあまりないように思えます。

監督が日本人だから当然っちゃ当然ですが、このアメリカ人家族は「ばーちゃん、なんで話さないんだ!」とキレたりしない。ま、相手は言葉が通じないと思ってるからってのもあるんですが、静かに関係を深めていきます。これがじれったいんだけど押し付けがましくなくて心地いいのです。

妹が兄をどう思っているかを説明したりしない。兄が弟のことをどう考えているか、せりふにしない。友人のひとことから家族の自分に対する愛を知る。私たちが普通に生活にしていることを、改めて映画にした映画です。えへっと笑うところがたくさんあり、音楽もステキなので、ぜひ映画館で観てほしいです。