散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

思い出のマーニー ☆☆☆☆

Image TOHOシネマズ日本橋で「思い出の マーニー」を観に行きました。客層の違いってあるものなのか、渋谷のTOHOシネマズではちょい派手めのカップルが多いんですが、日本橋ではお仕事帰りの女性が圧倒的で落ち着いてるような気がします。三越前から一駅で神田に出て中央線で帰れるし、雨に濡れないしこっちも悪くない。 札幌に住んでいる杏奈は喘息の療養のため知人の海辺の家に滞在する。その海辺のステキな洋館にマーニーという少女が住んでいて意気投合するが… 自分の無くした「愛された記憶」を探す物語です。女の子同士でベタベタするのが苦手な方はダメかもしれないけれど、中・高・大と女子校育ちの私は超OKだもんね〜[E:shine] 以下ネタバレなのでまだご覧になってない方はご了承ください。 Image_2 人を愛するということは、まず愛されないと上手くいかないと聞いたことがあります。その辺は人それぞれでしょうが、人の行動は基本的には経験値で構成されていますからそういうこともあるでしょうね。 主人公の杏奈は身寄りに死に分かれ現在養父母と生活していますが、あることに気づいてから養母の愛情に疑問を抱いて自分の世界に閉じこもってしまいます。冒頭美術の男性教員が出てきますが、妙に生々しい。これはこの先生が「輪の外の人」であることを表現しているのでしょう。極めてこの「輪」は狭く、侵入者には容赦ない攻撃が加えられます。 が、マーニーはするりとこの「輪」の中に入ってきてしかもハグしたり手をつないだりと、日本においてはあまり日常で小さい子供以外はやらないことをする。私は前述したとおり女子校出身なので今でもその当時の友人とはボディタッチが多いのですが、ハグはアメリカでしかしたことないなあ(withR&KAちゃん)。 これは小さい子供の時代にすることの追体験なのでしょう。だっこされたり、手をつないだり。そして少しずつマーニーと自分との関係やマーニーの人生を知るにつけ、自分が見捨てられた存在ではなかったことを知る、その証明が愛された記憶。そしてこの愛を確信出来たことにより、養母から自分に与えられた愛も信じることができるようになったのです。 そしてその物語を彩る画像の美しいこと…。自然描写はもとより、マーニーの部屋の壁紙や絨毯、ベッドカバーの模様。暖炉の上の壺や燭台の質感の素晴らしさと言ったら!こういう細かいところがのっぺりしていると興ざめだし、ストーリーが薄っぺらく感じられてしまいますからね。大きな画像で堪能することをお勧めします。