散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

SOMEWHERE ☆☆☆

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ものすごく久しぶりに吉祥寺バウスシアターで「SOMEWHERE」を観てきました。やはりこれからはバウスで観るのはやめようかなあ・・・段差がなくてスクリーンが低いので前に人が座っちゃうと字幕が読めない。近くて便利で、コアな作品をやってくれる貴重なシアターなんだけどなあ・・・

ハリウッドスターのジョニー(スティーブン・ドーフ)は気ままなホテル住まいで退廃的な生活を送っているが、別れたガールフレンドとの間に出来た11歳の娘(エル・ファニング)をしばらくの間預かることになって・・・

このテーマは世界中にずっと前から腐るほどたくさんあって、あえてこれに挑んだソフィア・コッポラ監督のヤル気を感じます。冒頭のフェラーリがグルグル意味なく回るシーンは彼のきらびやかだがしかし空虚な生活を表現しているのか、そこから続く何分ものアホの生活はイヤというほど退屈な、そして意味のない、人生を消化するだけの何にも後に残らないものです。

そしてこの後娘との生活が始まりますが、ハリウッド的ではなく、感情を極めて抑えた表現で2人の生活を描いていて、なんというか日本的な感じがするんですね。ま、こんなベタベタする父娘は日本ではあんまりないんですが、かといってアメリカの家族家族うるさい感じでもない。楽しいのですがひたすら淡々と。娘・・・というよりはむしろ大事にしてるガールフレンドとの清らかなお付き合いのように私には見えました。そして娘役のエル・ファニングの、あの年頃の「パパ好きなんだけどなんだかなあ、しょうがねえな」というビミョーな感覚をさらっと演じていてすごい。ちょっと怖いダコタ・ファニングより私は好きです。

パパと娘といってもセレブなのでイタリアの一流ホテルのスイートのプールで遊ぶとか、授賞式に連れて行くとか、キャンプに送っていくのにヘリコプターとか、他のセレブと会うとかちょっと遠い世界なんですけど、そこがソフィアの小さい時とかこんな風だったんだろうな~と、ほほえましくなりました。

しかし世の中にはいろんなサービスがあるもんだ。出張ポールダンスのダンサー(だけではないが)が折り畳み式ポールを片づけてるところ見てびっくりしたな。もう。