マイカル武蔵野ミューで「ウォール・ストリート」を観てきました。「ウォール街」の続編ですがまだ学生の頃観に行きましたよ。チャーリー・シーン見るまですっかり内容忘れてた・・・
出所した元カリスマ投資家ゲッコー(マイケル・ダグラス)の娘と交際しているジェイコブ(シャイア・ラブーフ)は自分の復讐心からゲッコーに近づき・・・
うーん・・・もっとゲッコーがどうやってえげつなく戦っていくのかを期待していたんですが、そういうとこ全部ぶっとばしてしまったのね。
結局孫かわいさで改心してお金返して仲直りしてめでたしめでたしってなんやねん。このラストのせいでなんだか気が抜けちゃいました。がっかりです。あれだけ怒ってた娘もあっさりパパを赦しちゃうし、甘ーーーーい!共感できなーい!
唯一驚きを感じたシーン。前作で改心したはずのチャーリー・シーンが会社を売りとばして大金を手にしてダラダラしてるとこ、「現実はねえ、こんなもんなのよ」という監督のメッセージを感じます。
ああ、あとジョシュ・ブローリン扮するブレトンの部屋にあの「わが子を喰らうサトゥルヌス」が飾ってあったこと。もともとジェイコブはブレトンの会社に入ったのは復讐のためだったわけで、その彼をかわいがるということはすなわち子供に殺されると予言されたサトゥルヌスのようなもので、ジェイコブを喰う(自分の思うがままにすること)前に喰われた(ジェイコブに暴露されてキャリアがつぶれた)ことにより最後に絵を破壊します。本物はプラド美術館にあるのでこれは精巧な模写でしょうが、これほどの会社の社長の部屋にこのような不気味な黒の絵。喰われる前に喰ってやる!という意気込みで飾ってたのかな・・・などいろいろ考えてしまいました。
こんな甘々なラストならこの作品の意味なんかない。完全な破滅か、ド汚い成功が見たかったのに。正直がっかりですかね。