散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

ラスト、コーション

1_3 TOHOシネマズ府中で「ラスト、コーション」を観てきました。例によってプレミアシートですが、満席!しかも「三丁目の夕日」みたいな年齢層で、わたしなんか今日は超若手でした。

いや~、トニー・レオンかっこいい~!彼を見るだけでもお金出す甲斐があるってもんです。

4_3 そもそもの始まりは、好きな人への迎合でした。バード羽鳥に似ている彼は抗日思想の演劇大学生で、彼と出演した抗日劇が思いのほか受け、そのノリで抗日のためにというよりは彼に引きずられるように遊びのような抗日運動にはいっていきます。

しかしやはり大学生の遊びにしか過ぎなかった行動は、ワンの身体と心に大きな傷を残します。貿易商の妻として親日特務機関のイーに近づいたため、愛人として迫るには乙女のままではまずいのです。この辺、若さゆえの一途さというか、バカさというか、原作がとてもよくできています。バカと思う私はトシとったんだなあ、と実感します。

3_4 計画が頓挫し、大変な状況となったとき、ワンは逃げ出します。そして3年後、失意のうちに暮らすワンの元にバード羽鳥じゃなかった、クァンが再び現れ、今度はモノホンの女スパイとして活動することを勧めるのでした。

リベンジじゃー!というわけではないでしょうが、今度はうまくやれたっぽい。思い通りイーの愛人にはなれたものの、女心は複雑。敵のオトコに抱かれろっていう自分は態度をはっきりさせない初恋の人と、初めは敵だったけど実際に抱き合って精神的にも深いところを言葉で語りはしないが信頼と愛を感じさせるオトコとでは・・・やはり選ぶのは後者でしょう。

祖国を裏切って生きているオトコと、そのオトコに抱かれて組織に後ろめたいオンナ。引き合うのは自然なことですよ。

2_2 なんだか過激な性描写ばかり話題になっていますが、ま、実際やってることはすごいんですが、観てみるとなんだかいやらしいというよりは頬の張り合いみたいな、なんというかプロレス見てるみたいで。ワン役のタン・ウェイがなーんだか押さえた演技というよりちょっと表情が乏しくて、いつも同じ顔みたいな。すっごいプロポーションよくって、顔もめっちゃかわいいんですけどね。今後に期待。

終盤、おもわずググッときちゃいましたよ。トニーの演技。「ブロークバック・マウンテン」でもありましたが、愛する相手を失ったとき見せる、残されたもののせつない顔。あとからくるむなしさ・・・共通の狂わしいほどの苦しみと愛しさ。ラストを観るために、ぜひ映画館へ行きましょう。