散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

セントアンナの奇跡

Photo_2 武蔵野ミューで「セントアンナの奇跡」を観てきました。

ものすごい駆け足でものすごい出来事を下敷きにしてものすごい迫力で作った映画です。初めて「ショックで」泣きました。

1983年、ニューヨーク。ある郵便局員が窓口から、たまたま来た客の男を撃ち殺すという事件が起きた。局員にはこれといって前科や怪しいところはなく、妻がなくなった後つつましく生活していたようだったが、家宅捜索によりある価値あるイタリアの石像の頭部が発見される。局員と石像の関係は?局員はどうして殺人を犯したのか?おもしろおかしくかきたてる新聞・・・それを読んだ男は・・・

Photo_3 映画を見るたび自分の無知を自覚させられがっくりきます。

第2次世界大戦中、イタリアはドイツと同盟を結んでいるのだからそれほど関係は悪くなかろうと勝手に思っていましたが、とんでもない。

まずムッソリーニvs王族&反勢力→ムッソリーニ更迭→連合軍に降伏→ドイツ侵攻・ムッソリーニ救出→イタリア社会共和国軍(RSI)結成。これらの流れによりイタリア国内は

1.ドイツvs連合軍

2.RSIvsイタリア王国

3.パルチザン(反ファシズム)vsナチ

というとんでもない混乱状態になったのです。いや、世界史もっと勉強しなきゃだ・・・

「ショックで」泣きはしたものの、感動とも絶望ともわからない感情が押し寄せてきて涙が流れたシーンもありました。ナチの将校も、イタリアの人々も、アフリカ系アメリカ人の兵士も、白人兵士も、誰もが皆等しく額ずき神に祈りを捧げる・・・戦いの最中にもかかわらず彼らは祈りながら、人を撃ち、殺す。神は彼らに何をさせたいのか?祈りとはなんなのか?戦争中の道徳とは?いろんなものがない交ぜになって襲ってくる、恐ろしい映画でした。

それにしてもアフリカ系の人、見分けがつかなくて大変だったなあ。