散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

ブッシュ

001 角川シネマ新宿で「ブッシュ」を観てきました。確かにすべての席でスクリーンを見ることはできると思いますが、シートの背が高いので一部の席では埋まってしまうような閉塞感があります。しかし場内大変清潔で、特にトイレは音姫の音量までカンペキです。

名門ブッシュ家に生まれたジョージ・W・ブッシュ(ダブヤ)は超カンペキすぎる父と優秀な弟に圧倒される毎日。大学もコネ。就職もコネ。しかも上手くいかないのはなぜだ?!酒でも飲まないとやってられん!!

これはコメディという名の悲劇です。それにしても、名門大学には「レガシー・ティップ」という身内がOG・OBの場合成績が悪くても入学できる特権があるのだそうです。日本の政治家の世襲制なんかかわいく感じちゃうな。ダブヤがもっと調子のいいヤツだったら「オレってセレブだしラッキー♪」てなもんで楽して生きていくだろうに、ヘンに長男ぶって器でもないのにがんばっちゃうんでイタいんです。できないことをできると勘違いして、できないままやっちゃう。しかし大統領職はそんな甘いもんじゃなかった。

でも、よく考えてみれば、ダブヤは一時歴代トップの高い支持率を獲得し、再選まで果たしているのです。これはどういうことでしょうね。時代の機運ってこわいですね。

ソファで犬を抱いて空虚な表情でスポーツ中継を見ながらお菓子をつまむ姿は、うちのダンナをはじめどこの家でもみかける疲れたダンナの姿とダブります。「アホだった」「器じゃなかった」「「小さいカール・ローブメン・イン・ブラックみたいに頭の中に入ってジョージを操っていた」とかいう評価はまあ正しいとしても、人々が支持しなければ選挙では勝てません。ジョージの人生を操ったのはパパブッシュだったとしても、アメリカ人もその一端を担ったといわざるを得ない。別にこの映画観て同情的になったわけではありませんがね、ワーッと盛り上げといて責任を押し付けるのはどうかなあと思ったのでした。