散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊

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TOHOシネマズ日比谷シャンテで「フレンチ・ディスパッチ」を観てきました。字幕を読むのに脳みそがオーバーヒートして飲み物よりアイスノンが欲しかったです。(前半はそうでしたが後半は慣れて大丈夫です)

searchlightpictures.jp

ざっくり言えばこの映画は観る雑誌。架空の「フレンチ・ディスパッチ」という雑誌の記事を読んでいる頭の中の映像と言えばいいのでしょうか。

モデルはアメリカの「ザ・ニューヨーカー」という雑誌で、監督は熱心な愛読者だったそうな。私が熱心に読んだ雑誌ってなんだったかな❓「ムー」かな❓「リーダーズダイジェスト」かな❓この辺りでもう終わってる気がするけど…てか日本におけるこの手の雑誌ってどれ❓

「フレンチ・ディスパッチ」の記事はオシャレでまわりくどくアイロニーに満ちた、いわゆる「おフランスチックなイメージ」そのもの。映像もいつものウェス監督お得意のオシャンティな…私たちが幼い頃に至高の食べ物として崇めていた、バタークリームでできた淡いピンクやグリーンのバラが飾られたデコレーションケーキのような色合い。

監督はお気に入りの俳優さんたちを何回も使う傾向があり、今作もいつものメンバープラスとんでもないゴージャスの人選がなされたわけですが、この辺がもう夢のようなお話ではないですか。自分の好きなテイストで自分の妄想を映像化して自分の大好きな人達と楽しく映画を撮る。まるで往年の迷作アニメ「ビューティフルドリーマー」のような世界です。大好きな世界観ではありますが、この傾向ずっと続くの❓ぐるぐる回るだけじゃなくてどうせ続けるならドリルで深く深く掘り下げて行っていつか地球の裏側に出て私たちをびっくりさせてほしいと思います。

監督が俳優陣に見ておいてほしいフランス映画のリストを渡していたそうで、それを全部観ればこの映画に散りばめられたリスペクトがわかるような気がしますが所詮私は凡人、監督の美しい妄想の世界をちびっと覗かせてもらって満足するようにしましょう。でもいつかは出された宿題をボチボチ観ていくかも。気が向けばね。