着付けの生徒さんが犬を亡くして落ち込んでいたので、行きたいけど迷っていた特別展「きもの KIMONO」に一緒に行ってきました。
迷ってるってのはもちろん電車で都心に行くのが億劫だというのもあるけど、こういう催しに着付けの生徒さんと行くっちゅう事はこの暑いのに当然着物だっちゅうね…でも久しぶりに着物に袖を通すとお洒落するということを思い出しました。
とその前にやっぱりランチにも行きたい。
上野公園内にある韻松亭さんです。
ステキな和風の一軒家…こういうのなんだかすごく久しぶり。窓に向かったカウンターに横並び、ちょっと暑いけど窓が開いていて、じゅうぶんなお隣との距離。これならリラックスして食事できます。
お豆腐のお料理なのね。花籠膳・月です。ご飯は炒った大豆の炊き込み。爽やかな香ばしさが暑さを和らげます。
わーキレイ😍💕煮物に乗ってる赤いのは近江名物赤蒟蒻。ずっと前に京都に行ってホテルで鉄板焼きを食べた時にシェフが教えてくれたのを思い出しました。
デザートは麩饅頭。つるんと冷たくて夏の味。思い切って来てよかった。
廊下やお手洗いまでなんだか雰囲気があって。
今どき珍しい下足番の方がいて、お会計の間に私たちの草履と日傘をきちんと並べていてくれました。ものすごい贅沢してる気分。
私たちの席の前に半個室があって、何かすごいコースが運ばれて行くのを「おお〜っ」と言いながら見ました。今度はアレだな。
展示は国立博物館の平成館で。思ってたよりも展示数が多くて見応え満点。いろんな古い歴史を持った着物が次々に現れて驚きの連続でした。展示は歴史的なものだけではなく、久保田一竹さんの連作は圧倒的な存在感、様々な絞りの技法を使った油絵のようでしたし、YOSHIKIのデザインしたヨシキモノは「進撃の巨人」柄なんかあったりして。
着物というと私たちが着てるアレを想像しますが、帷子や火消し半纏(裏に漢気を感じられる凝った絵が描いてあって、普段はひっくり返して着ている)、陣羽織(なんと織田信長や豊臣秀吉から下賜されたもの❗️)や下着(男物なのにピンクの更紗模様)など男着物も充実してて、予約の関係上1時間半で出なければならないのに困ったことに出たくない。
しかし興奮していることもあるし、着物で来ている人がたくさんいるのにもかかわらず会場が着物には若干暑く、ひどく喉が渇いて耐えられなくなり渋々暑い外に出て、すぐさま近くのスタバに飛び込みました。
スタバも窓が開いていて外に比べりゃちょっとはマシくらいの暑さ。初めて頼んだグランデサイズのアイスティーをチューーーーーッと一気に飲み干し、氷までバリバリ食べて亡くなった犬の話をし、ちょっとふたりでベソをかいて帰途につきました。
本当はこの企画は単衣のシーズンに催されるはずだったけれど緊急事態宣言のために延期されて夏着物のシーズンになりました。一緒に行った人の着物はすばらしい宮古上布で、スカイブルーの帯が夏空に映えてステキでした。今日がその着物のデビューだったので、立ち会えて光栄です。