散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

リチャード・ジュエル

f:id:ganmo-z:20200118201619j:image

ダンナがスターウォーズ観た後すぐ吉祥寺で美容院予約してるっていうんで、せっかく日比谷まで来たしもう一本観て帰るかな〜と「リチャード・ジュエル」を観ました。

wwws.warnerbros.co.jp

 

ほーら、やっぱり言った通り…

 


f:id:ganmo-z:20200118201623j:image

人は見た目が八割。シリアルキラーでもイケメンならテッド・バンディみたいにフラッと「冤罪じゃないの…❓」とか思うのに、善意の人でもデブオタクだと疑っちゃうって言う世間の厳しさよ。

パトリシア・コーンウェル の検視官シリーズに毒されている私はどうもプロファイリングに万能感を刷り込まれていたらしく、今作で「偏見」と「プロファイリング」の境目が微妙であることがひどくショックでした。予断に基づく推測は往々にしてその人物の根底にある偏見を露わにするのですね。

しかし世の中に怪しくない人間というのはあまり存在しない気がします。例えば私の伯父はそれは優しい人でしたが狩猟が趣味で、従姉妹に手を出した男は散弾銃で撃たれるって近所で話題だったし、私は外国の空港の検査で引っかかりすぎるし(なんで⁉️)、ウチのダンナはそもそも顔が怪しいしアニヲタなのでHuluやネトフリの履歴見られたらアウト。

「世の中に普通の人はいない。よーく知ると絶対変わってる部分がある」と常々思っているので、この主人公のように善良であることを証明するのにはいささか多すぎる銃の数とかーすごいシアター内で失笑が起こっててwーで冒頭で見せた「普通の勤め人リチャード・ジュエル」が普通の人の像からどんどん離れていくのが捜査の恐ろしいところ。さらにもっと恐ろしいのは、そういう個人の嗜好を予断とミックスして捜査上や報道で手抜きすること。世の中にこういう手抜きは珍しくはないので、犬友の皆さんに「なんかあったらマスコミとか警察の人に『犬好きのいい人だ』って言ってね‼️」って頼んでる私もかなり怪しいもんだ。

そしてここは強く言っておきたい。警察‼️人のタッパーに油性マジックで整理番号書くな‼️結構高いんだぞ‼️ここをキチッと抑えてくれたイーストウッド監督ありがとう。このパンチは地味に効く。

一癖ある人物を演らせたらピカイチのサム・ロックウェルが己の中にある善良さをジュエルに気付かされて自分で驚く演技もさりげなくてステキだし、キャシー・ベイツのお母さんお母さんした感じもわざとらしくなくていい。イーストウッド監督の造り込みすぎない演技の連続は、ドラマの中に入っていきやすくて大好きだ。長生きして下さい。