散歩好き

井の頭公園で犬とまったり。

決算❗️忠臣蔵

f:id:ganmo-z:20191211162442j:image

TOHOシネマズ府中で「決算❗️忠臣蔵」を観てきました。吉本興業制作協力なので芸人さん出てくる出てくる、ああわかった、これ私らが子供の頃お正月にやってたナベプロの「新春かくし芸大会」の吉本豪華版だ‼️

chushingura-movie.jp

赤穂藩お預けになって藩士の教育を担っていた(そもそもそんな失敗した人の言うこと鵜呑みにしてはダメなような気がするけど…)山鹿素行の教えでは「金勘定できない将はでくの坊」(ほんとにそう言ったの❓)らしいですが、このお話は大石内蔵助の討ち入り決算書「預置候金銀請払帳」に基づいて書かれた原作によりますので、大石は金勘定もちゃんとできる有能なリーダーだったと言えましょう。

それで今日この映画を観てハッとしたのですが、赤穂って兵庫の相生のあたりなので大阪弁っぽい言葉だったんだよね❓今まで大石内蔵助大阪弁使ってたの見たことなかったので膝をポンと打ってしまいましたよ。それでお金の話するときに大阪弁使うとキツい感じがしないのは私だけではないはず。そのおかげでこの映画、いい加減に笑える、最後まで興味深く観られる映画になっています。

 


f:id:ganmo-z:20191211162439j:image

城のお仕事のうち武官を番方、文官を役方と呼びます。まあ営業部と経理総務部みたいなものでしょうか。大体営業は経理総務部を煙たがり自分らの方を上に見がち。経理総務は「ええけどお前らだけで会社回してみ」という形がパターンでしょうか。私は以前総務や経理の仕事をしていたし、ダンナは役方の長ですので、いちいちわかりみが深い。

そのダンナがよくいうセリフ「経営者の一番の仕事はまずリスクヘッジ」「ステキな投資の前にまず調査」「中長期計画はしっかりと」。こう書くとものすごく固い有能な人なようですが自分のサイフはしっちゃかめっちゃか行き当たりばったりなのが結構笑える。まあそれは置いといて、私は経営者たるもの感情で動くものではないと常々思っているので、浅野内匠頭には共感を覚えませんから、そもそも城主自体がリスクそのものだった赤穂藩は悲劇としかいいようがありません。役方のセオリーは緊急事態で興奮する番方にはステキには聞こえない。何をするにもまず金策は重要なのに、会社(お城)のお金って自分のお金じゃないから依存して安易に使っちゃうんですよね〜。

何にどれくらいかかるのかはっきりさせることで当時の風俗がわかって面白いのと、前々から疑問に思っていた赤穂浪士がなぜ火事装束なのかとか、あれっ、あの一富士二鷹三茄子…違う、一打ち二打ち三流れの山鹿流陣太鼓じゃなくて銅羅なの❓とか、そもそも総額がどれくらいかかったのか分かったし、いやー、勉強になりました。番方の夢を現実にしてやるのが役方の仕事ですわな、うん。

しかもストーリーも練っていて面白い。「見せ方」もすごく上手❗️吉本のかくし芸大会とか書いちゃったけど出演の俳優さんは一癖ある人たちを取り揃えていて見応えじゅうぶん。もちろんシリアスな場面もあるし当然赤穂浪士は全員切腹なので笑ってる場合でもないんですがそれでもシアター中で笑い声が湧く楽しい映画です。赤穂浪士について知らない人は見とくと他の作品を見たくなるし、色々見てる人も変わった味付けで楽しい作品なので、ぜひご覧ください。